メキシコの首都メキシコシティに新空港を建設すべきか否か。結論は世論に委ねられることになった。

7月1日の大統領選で当選し、12月に政権を発足させる次期大統領アンドレス・マヌエル・ロペス・オブラドール(Andrés Manuel López Obrador)氏が10月下旬に国民投票を実施する考えを示した。これまで新空港の建設を無駄遣いと批判し、建設中止を唱えてきたが、経済界の反発を受け、方針転換した形だ。

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(新空港の外観イメージ)

新空港はすでに着工している。現在のベニート・フアレス国際空港(Benito Juarez International Airport)よりもややメキシコシティ中心部から離れたテスココ(Texcoco)に、総工費130億ドル(約1兆4300億円)を投じて建設するビッグプロジェクト。

プリツカー賞を受賞した英国の著名な空港建築家ノーマン・フォスター(Norman Foster)氏とメキシコ人建築家フェルナンド・ロメロ(Fernando Romero)氏が設計を手がけ、メキシコ(Mexico)のXをかたどった外観が特徴だ。

敷地面積は成田空港の4倍に当たる4600ヘクタール。年間1億2000人に対応する巨大空港になる。総工費は計画が発表された2014年当時、91億ドル(約1兆円)程度だったが、徐々に値上がりしてきた。

ロペス・オブラドール氏は、新空港案について建設費が高額すぎると批判。現空港を存続させた上で、空港から約40キロ離れた空軍基地に2本の滑走路とターミナルビルを新設する案を掲げていた。しかし、空軍基地からだと首都中心部へのアクセスは著しく悪くなる。

建設中止で無駄になるこれまでの投資と雇用機会の損失、新空港を作った場合に見込める新たな需要をどう天秤にかけるか。難しい判断が迫られている。