北海道で6日午前3時7分ごろ、最大震度7の地震が発生し、新千歳空港は6日の全便を運休ターミナルビルを閉鎖すると発表した。

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震源地は胆振(いぶり)地方中東部で、地震直後の第一報では安平町(あびらちょう)で震度6強、新千歳空港で震度6弱、札幌北区太平、苫小牧市旭町、江別市緑町、三笠市幸町、千歳市北栄、千歳市若草、千歳市支笏湖温泉、恵庭市京町、長沼町中央、新ひだか町静内山手町で震度5強を観測した。

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気象庁によると、震源の深さは37キロ、地震の規模を示すマグニチュードは6.7と推定される。土砂崩れや家屋の倒壊が相次ぎ、むかわ町では男性がタンスの下敷きになり死亡。この他、少なくとも30人が重軽傷を負った(最新の数字はページ下の追記を参照)。

気象庁は6日午前5時、緊急会見を開き「今後1週間程度は最大震度6強級の地震に注意が必要」と呼びかけた。その後も震源地の胆振地方を中心に余震が続いている。

最大震度7に訂正

6日午後、気象庁は震度データが得られていなかった厚真町(あつまちょう)が震度7だったと追加発表した。震度7は北海道で初めてで、2016年4月の熊本地震以来、6例目となる。追加された観測地点は以下の通り。

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震度7 厚真町鹿沼
震度6強 厚真町京町、むかわ町松風、むかわ町穂別
震度6弱 日高地方日高町門別、平取町振内
震度5強 平取町本町、新冠町北星町、新ひだか町静内御幸町

新千歳空港では、ターミナルビルの天井が大きく崩落し、漏水も発生した。ビル内のホテルに泊まっていた利用客らは1階に避難。空港の滑走路や管制塔の設備に影響はないという。女満別空港も非常用電源が残り少なくなり、午後2時で閉鎖した。幸い、函館空港、旭川空港など、道内の他の空港は通常通り稼働した。

新千歳空港が全便欠航となったため、プロ野球の日本ハムの選手らも楽天3連戦が行われる仙台へ移動できず、試合が中止になった。10日に延期された。

火力停止で道内全戸が停電

震源地に近い北海道電力の苫東厚真火力発電所(厚真町)が停止。電力の需給バランスが崩れ、道内全ての火力発電所がダウン。道内全域の295万戸が停電した。5つの水力発電所を緊急稼働して電気を送り、復旧作業を進めている。 北海道各地で断水も発生し、被害は甚大だ。

295万戸という数字は、1995年の阪神淡路大震災の260万戸を上回る規模で、世耕弘成経済産業相は、完全復旧には少なくとも1週間ほどかかるとの認識を示した。苫東厚真火力発電所は4号機の発電用タービンが出火し、1、2号機のボイラーも損傷していた。

JR北海道、HPの更新もできず

地震を受け、鉄道網も大打撃を受けた。

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(JR北海道のホームページ/6日午前11時現在)

JR北海道は始発から道内全ての路線をストップ。「停電のため、ホームページの更新もできない状況です」と掲載した。

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北海道新幹線は新青森―新函館北斗で運転を見合わせ、JR東日本は北海道新幹線への直通運転を停止した。

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札幌市営地下鉄や札幌市電(路面電車)、道南いさりび鉄道、函館市電も全線で運休。

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北海道中央バスや函館バスも6日の運行を取りやめた。いずれも再開の見込みは立っていない。

地震と停電が重なり、出社できない従業員が続出し、道内の百貨店は臨時休業を決めた。工場も操業を取りやめる動きが広がっている。

豪雨に台風と、日本各地で自然災害が頻発している。もはや安全な場所はないと肝に命じるとともに、今はただ、これ以上被害が広がらないことを願いたい。

死者は9人に

【2018/09/06夜追記】
土砂崩れや家屋の倒壊により、これまでに厚真町を中心に9人の死亡を確認。けが人は約290人にまで膨らんだ。気象庁は今回の地震を「平成30年北海道胆振東部地震」と名付けた。

震度7~6強が観測された地域を中心に、地震動による被害調査、震度観測点の状況確認のため、札幌管区気象台と室蘭地方気象台から2班6人を気象庁機動調査班(JMA-MOT)として派遣した。

北海道電力は6日午後6時現在、41万2000戸で停電が解消したと発表した。砂川火力発電所3号機(12.5万kW)が午後1時35分に稼働し、この他の火力発電所も7日以降の再開に向け作業している。復旧したのは、以下の38市町村の一部。

旭川市、士別市、名寄市、上川町、愛別町、東神楽町、当麻町、東川町、深川市、比布町、北竜町、妹背牛町、札幌市、小樽市、岩見沢市、三笠市、美唄市、砂川市、奈井江町、歌志内市、赤平市、芦別市、滝川市、新十津川町、安平町、由仁町、長沼町、南幌町、喜茂別町、上士幌町、室蘭市、苫小牧市、占冠村、日高町、泊村、函館市、今金町、神恵内村

札幌市では6日、市立の全320校が休校し、7日も全校が臨時休校を決めた。

新千歳空港が再開、死者は18人に

【2018/09/07追記】
新千歳空港は電力が復旧し、午前10時から国内線ターミナルビルが営業を開始。昼ごろから国内線の運航を再開した。ただし、国際線ターミナルビルは引き続き、閉鎖する。

新青森—新函館北斗で運転を見合わせていた北海道新幹線も正午ごろをめどに運転を再開。再開初便は、上りが午後1時35分新函館北斗発東京行き「はやぶさ28号」、下りが午前9時36分東京発新函館北斗行きの「はやぶさ11号」。在来線は復旧が遅れており、特急列車は7日も終日運休する。

快速エアポート、地下鉄も復旧

札幌駅と新千歳空港を結ぶ「快速エアポート」は7日午後1時20分札幌発をもって運転を再開した。電力が確保できたため、札幌市営地下鉄は南北線が午後2時50分から概ね13分間隔、東西線が午後2時20分から概ね12分間隔、東豊線が午後2時50分から概ね10分間隔で運転を再開。札幌市電(路面電車)は、内回りが午前10時56分から概ね7分間隔、外回りは10時51分から概ね7分間隔で運転をスタートした。8日は地下鉄、市電ともに始発から平常運行に戻る。

北海道は7日午後10時時点で地震により18人が死亡、2人が心肺停止、19人が安否不明と発表した。

【2018/09/08追記】
北海道電力は8日午前2時時点で、292万2000戸で停電が解消したと発表した。停電戸数は2万7000戸まで減った。夜には一部地域を残してほぼ復旧。しかし、苫東厚真発電所は、高温で立ち入れない場所があり、復旧には1週間以上かかる見込みだ。8日午後9時時点で死者は35人にまで増えた。