今月6日の北海道胆振(いぶり)東部地震を受け、JAL(日本航空)が北海道の復興を後押しするさまざまな取り組みに乗り出す。特設サイトの開設に加え、復興支援特別塗装機を就航。北海道路線の運賃を値下げし、北海道の産品を拡販するなど、グループを挙げて復興に取り組む。
特設サイトは「さあ、でかけよう!北海道〜JALは、旅で北海道を応援します。〜」。復興支援の情報発信に力を入れる。
北海道を発着する国内線全路線(道内路線を含む)では「先得運賃」を値下げする。搭乗期間は10月28日〜19年3月30日で、運賃例は以下の通り。
羽田→札幌(新千歳):6400円〜(正規運賃から最大約84%割引)
関西→札幌(新千歳):8000円〜(正規運賃から最大約83%割引)
訪日外国人客(インバウンド客)対象の日本国内線運賃「Japan Explorer Pass」も期間限定で値下げする。運賃例は以下の通り。羽田空港や成田空港に入国した外国人客の来道を促す。
羽田—札幌(新千歳)、女満別、旭川、釧路、帯広、函館:1万800円→7560円へ値下げ
伊丹、関空—札幌(新千歳):1万800円→7560円へ値下げ
福岡—札幌(千歳):1万800円→7560円へ値下げ
搭乗期間は10月1日〜12月15日で、出発72時間前まで購入可能。値下げは9月28日購入分から適用する。JALのインバウンド客向けWebサイト「Guide to Japan」「Explore Japan」でも北海道の魅力を発信し、安心して旅行できることを伝える。
義援金ツアー
航空券と宿泊場所を自由に組み合わせ、オリジナルの旅を作る「JALダイナミックパッケージ」も割安なツアーを設定。ツアー収益の一部を義援金として届ける義援金ツアーも展開する予定だ。
さらに、JALグループの現地海外支店と日本政府観光局(JNTO)の現地事務所が連携し、北海道方面への送客につながる宣伝・プロモーションを展開していく。
グループ会社JALUXの食品通販カタログ「グルメ・ファーストクラス」と「JALショッピング」では18日から、震源地に近い北海道厚真町(あつまちょう)産のハスカップと北海道北部の天塩町(てしおちょう)宇野牧場のミルクで作った「ハスカップアイスバー」(写真上)を限定80セットで販売している。
JALグループはこれまで道内のイオンへ救援物資を輸送し、義援金500万円を寄付、マイレージ会員からのマイル寄付を呼びかけてきた。復興はまだこれから。ANA(全日本空輸)も「出かけよう北海道」と銘打った支援プロジェクトを始動させた。さまざまな支援を「パッケージ化」して展開することで、旅で応援していく。
▪️関連記事:
「応援サイト開設、北海道路線を値下げ。ANAは「でかけよう北海道」プロジェクト」(2018年9月21日公開)
「北海道地震で「ともにがんばろう」。AIRDOが義援金。ボランティアへ座席提供、物資無料輸送」(2018年9月12日公開)
「北海道地震でJALも義援金。マイル募金スタート。道内のイオンには食品輸送」(2018年9月12日公開)
「北海道へ救助隊、救助犬派遣。台湾・蔡総統「古き良き友人」「共に困難な時期を乗り越えたい」」(2018年9月8日公開)
「北海道地震でANAが義援金500万円。1マイル1円でマイル寄付の募集スタート」(2018年9月7日公開)
「北海道地震で道内のセブンへ空輸スタート。ANAが無償、割引運賃で」(2018年9月6日公開)
※被害から復旧への流れ
「【リスト付き】新千歳空港、8日から国際線が再開。札幌駅と空港結ぶ「快速エアポート」も復活」(2018年9月8日公開)
「札幌ーマニラ線の就航を延期。フィリピン航空、北海道地震で10月8日に」(2018年9月8日公開)
「地震で閉鎖の新千歳空港、7日に国内線再開へ。通電開始、システムの確認待ち」(2018年9月6日公開)
「北海道で震度7。新千歳空港が全便運休、ターミナルビル閉鎖へ。全道で列車動かず、交通麻痺」(2018年9月6日公開)
「北海道で震度7。新千歳空港が全便運休、ターミナルビル閉鎖へ。全道で列車動かず、交通麻痺」(2018年9月6日公開)
コメント