LCC(格安航空会社)ピーチ・アビエーションの井上慎一CEO(最高経営責任者)がバニラエアの社長を兼務する人事が決まった。ANAホールディングス内のLCC再編により、2019年度末(2020年3月)をめどに予定するピーチとバニラエアの統合準備を加速させる。バニラエアの取締役副社長もピーチの森健明(もり・たけあき)取締役副社長が兼務。11月2日のバニラエア臨時株主総会と取締役会で正式に決まる。

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18年度中にANAホールディングスが100%保有するバニラの全株式をピーチに売却し、機材の移管に向けてバニラの機材をピーチ仕様へと改修も進めていく。両社のネットワークやブランドを融合して競争力を高め、2020年以降、新生ピーチとして50機超の機材、国内外計50以上の路線で日本とアジアを結ぶ計画。

両社の売上高を合算すると、18年3月期で876億9000万円(ピーチ:547億4000万円、バニラ:329億5000万円)。20年度には売上高1500億円、営業利益150億円と急拡大を予定する。中距離路線にも積極的に進出し、「アジアを代表するリーディングLCC」を目指す計画。ANAホールディングスはLCC事業について「これまで同様、経営の独自性を尊重しながら、ANAグループ全体の事業領域の拡大により収益の最大化を図る」とコメントした。

ピーチとバニラの統合により、日本のLCCは新生ピーチとジェットスター・ジャパンの2強の構図が完全に固まる。ジェットスターは着々と路線を拡大しており、国内の競争も激しいが、アジアを見渡すとエアアジアグループなど、さらなる巨艦と対峙することになる。新会社はスピーディーな垂直立ち上げが望まれる。

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