乗務前に法令で定められた基準量を大きく上回るアルコールが検出されたとして、JAL(日本航空)の42歳の男性副操縦士が英国で拘束されていたことが1日、明らかになった。

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拘束されたのは現地時間の10月28日。副操縦士はロンドン発羽田行きのJL44便に搭乗する予定だった。JALによると、副操縦士は前日夜にワインや缶ビールなどを飲んでおり、アルコールが残っていたとみられる。

送迎バスの運転手がアルコール臭に気付き、空港の保安担当者に連絡。呼気検査を受けたところ、1リットル当たり0.93ミリグラムと法令基準(同0.09ミリグラム)の10倍を超すアルコール濃度が検出されたため、その場で拘束された。

1時間余り遅れて出発

JALは急きょ機長2人での運航に切り替え、予定より1時間9分遅れでロンドン・ヒースロー空港を出発。副操縦士は拘束後、改めて検査を受け、31日午後8時(日本時間11月1日午前5時)すぎに結果が判明。血中アルコール濃度が1リットル当たり1890ミリグラムと基準値(同200ミリグラム)の9倍を超えていたことが確定し、現地警察当局が起訴に踏み切った。

JALによると、出発前の社内の呼気検査で異常は見つからず、男性副操縦士が検査機器を不正利用するなどして、検査をパスした疑いが強まっている。

JALは1日、「運航乗務員の乗務前日の飲酒による法令違反について」と題し、「お客さま、ご関係のみなさまに、ご不安とご迷惑をおかけしましたことを、深くお詫び申し上げます。安全に関わる法令違反という極めて重大な事例が発生したことを深刻に受け止め、このような事態を二度と発生させることのないよう、管理の徹底、および再発防止に取り組み、信頼回復に努めてまいります」と謝罪文を発表した。

JALは5月22日(日本時間5月23日)にも20代の男性客室乗務員が乗務中にトイレで飲酒。5月24日には熊本空港を離陸後、部品を落下させる事故を起こした。相次ぐ不祥事に揺れている。