ANA(全日本空輸)グループのANAウイングスの40代男性機長が飲酒で乗務できず、遅延を引き起こした問題で、ANAはこの機長を11月6日付で諭旨退職処分とした。

ana wings

機長は10月24日、沖縄県石垣市内の飲食店で午後10時ごろまでビールなど6杯を飲んだ。翌日の25日は午前8時10分石垣発成田行きのNH1762便(ボーイング737-500型機)に乗務する予定だったが、体調不良で欠航。この影響でこの便を含む5便に1時間程度の遅れが出た。ANAは社内規定で乗務12時間前以降の飲酒を禁じており、上長にも監督責任があるとして運航担当役員2人の報酬を1割削減した。

ANAは10月2日、パリ支店長兼ブリュッセル支店長だった杉野健治氏(52)がパリ発成田行きの機内で泥酔し、隣席の50代女性客に頚椎捻挫のけがを負わせたことが発覚。この際も諭旨退職処分としたばかりだ。

JAL(日本航空)の40代男性副操縦士も10月28日、ロンドン・ヒースロー空港で基準値を大きく上回るアルコール量が検出されてその場で拘束。10月31日に逮捕された。JALは5月にも男性の客室乗務員が乗務中、機内のトイレで飲酒する問題を起こした。

日本の二大航空会社による相次ぐ酒の不祥事。国土交通省は、パイロットの体内アルコール濃度の基準を新設したり、呼気検査を義務付けたりするなど飲酒規制の強化に乗り出した。

乗客の命を預かるのがパイロット。再発防止のためには、もはや一般の飲酒運転以上に厳しい罰則が求められているのかもしれない。