LCC(格安航空会社)のジェットスター・ジャパンが東南アジアへの進出を目指す。エアバスA321LR型機を2020年から順次3機導入。現在保有するA320型機と比べて航続距離が長い新機材の投入で、中距離国際線を開拓し、「次の成長フェーズ」を目指す。

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(ジェットスター・ジャパンが2020年に導入するエアバスA321LR型機)

ジェットスター・ジャパンは、成田、関空、中部(セントレア)に拠点を構え、日本のLCCでは最多となる24機のA320型機で国内線を19路線、国際線を9路線運航している。初フライトからの累計搭乗者数は2700万人を数え、今年12月19日に成田ー高知線と関空ー高知線を、来年3月30日には成田ー宮古(下地島)線への就航を予定し、拡大路線を続ける。一方、国内線と比べて国際線は手薄で、成田発着の香港、台北・マニラ・上海線、関空発着の香港・台北・マニラ線、セントレア発着の台北・マニラ線のみと方面は限定的だった。

第4の拠点空港開設へ

A321LR型機は、通路が1本の「単通路型機」ではあるが、最大244席(206席〜244席)に対応し、A320型機(180席)と比べて輸送力を最大3割増強できる。最長4000海里(7400キロ) 、最長9時間まで飛行が可能で、東南アジア全域が射程圏内に入る。

ジェットスター・ジャパンによると、A321LR型機は、新型エンジンの搭載により、現在のA321型機と比べて燃費を20%削減でき、手荷物収納スペースを最大で60%広げられる。二酸化炭素排出量が1機当たり年間3600トン削減できる他、CAEP(航空環境保全委員会)が定める騒音基準を50%下回る静粛性も強みになると判断した。

ジェットスター・ジャパンの片岡優社長は「エアバスA321LRこそがジェットスター・ジャパンの成長にふさわしいと判断した。より多くのお客様に低運賃で空の旅を提供することへのコミットメントを示す。特に東南アジアへのリゾート路線など、新たな市場を開拓できる可能性が広がる」と強調した。ジェットスター・ジャパンは、新機材の導入に伴い、第4の拠点空港開設を検討する。

今年に入り、路線の拡大が著しいジェットスター・ジャパン。ライバルのピーチ・アビエーションもまた、バニラエアを吸収し、中距離国際線を強化する方針で、日本のLCCの覇権を巡る争いはますます過熱しそうだ。