博多駅へ足を踏み入れ、まず感じたのは、人の多さである。佐賀から長崎、そしてまた佐賀を経たからか、なおさらその大都市ぶりが際立って見える。そして、大陸に近いからか、韓国をはじめ、アジア系の外国人が非常に多い。

特急「かもめ」を降りて、真向かいのホームに、こんな電車が止まっていた。


ブルーメタリックの883系ソニックである。乗れば、博多から大分へと連れて行ってくれる。JR九州の列車はそれぞれに個性があって面白い。


ホームには屋台風の立ち食いラーメン「はかたラーメン」や、

ホームの端まで歩くと、


JR九州の観光列車「あそぼーい号」のキャラクターくろちゃんのイラストが。

おもちゃのチャチャチャ。ちゃちゃちゃクラブ」とある。

室内はキッズスペースとなっており、随所におもちゃ箱が置かれている。どうやら親子で遊べる施設のようだ。覗いてみたくもあったが、まだ子供がいないので諦めた。

徒歩8分、送迎付きで1人1泊2250円

改札階に降りて、コンコースを歩くと、行き交う人、人、人。ちょうどこの日は日本シリーズの第2戦目だった。ソフトバンクホークスのグッズが売られ、明らかに球場に向かういでたちの人も多かった。

早くも飲みに繰り出したい気分だったが、まずは荷物をホテルに預けることに。今回の宿は博多駅から徒歩8分。


しかし、電話をかければ、無料のシャトルバスで送ってくれるのだ。乗り場は、博多駅の中央出口を出てすぐ、ロータリー内に泊まっている。

ホテルの名は「アコードホテル」。何が決め手になったかというと、安さである。週末とはいえ、日曜の夜だったからか、2人で1泊4500円(1人当たり2250円!)。繁華街だけあり、食べるところはたくさんある。素泊まりで予約したこともあって、超格安で宿泊できた


こちらがホテルの入り口である。


そして外観だ。いたって普通のビジネスホテルであり、正直、室内はそれほど期待していなかった。チェックインを済ませ、エレベーターに向かう。と、「宿泊客以外の利用は固くお断りします」との立て看板が置かれていた。立地が立地だけに、連れ込む人も多いのかもしれない。


ベッドはセミダブルで、部屋着もある!


ザ・ユニットバスだったが、


歯ブラシ、カミソリ、ボディーウォッシュタオル、ヘアブラシと、必要最低限のアメニティはそろっていた(編注:写真を撮る前にカミソリだけ1つ開けてしまった)

薄いスリッパも1人1つずつ完備されていた。寝るだけならば何の問題もない!一つだけ難点なのは、隣の声がよく聞こえることだ。

ディナーで1000円を切る刺身定食

すぐに荷物を置いて、博多の夜へと繰り出す。まだ時刻は午後6時前。きょうは、はしご酒にはしご酒を重ねたい気分だった。


博多駅には東京に次ぐ2号店のKITTEがあり、核テナントとしてマルイが入っている。


地下に降りると、こんな魅惑的な飲兵衛街が出現!


その名も「駅から三百歩横丁」。飲食店が軒を連ね、この時間はハッピーアワーをやっている店舗も多かった。が、和食を食べたい気分だったため、同じ地下1階の別のエリアへ。


入り口も分かれているので、やや分かりにくいが、この先が「レストラン&カフェ うまいと」という飲食店街である。


狙いを定めた店は、その中ほどにあった。


はかた天乃である。

はかた天乃は、博多の中洲川端にある割烹料理の名店で平均予算は1万5000円から2万円する。それがここでは、1000円以内の定食を終日食べられる。


妻はこちらの980円の刺身定食

私は、入り口にあった、こちら。


ごほうびランチではなく、17時からの「秋晩セット」。1080円で、秋の魚塩焼きと小鉢、そして島根は富士酒造(出雲市)が醸した「出雲 富士 純米酒」のひやおろし、生ビールの小が付いてくる。アルコールはひやおろし2杯でもいいし、生ビール2杯でもいい。


選んだのは、もちろん和食に合う日本酒だ。妻と1人1杯ずついただいた。


小鉢は枝豆だった。つまつまやっていると、一人で飲んでいた隣のマダムがいきなり話しかけてきた。午前中からワインからビール、そして今は日本酒と、休日のひとり酒を満喫していたようだ。どうやら話し相手が欲しかったのだろう。マシンガンのように、話し始めた。

「前から来たいと思っていたけどね、今まで食べた中で一番おいしい枝豆。これは通うわ。うまいと!」

「市内の方?」と聞かれたので、飛行機に乗ってきたと話す。かなり驚いた表情を浮かべ、なぜか手を合わせられた。

「遠いところから、ようこそ!博多は小さい街やけどね」
われわれ「そんなことありません。かなりでかい街ですよ」

妻が今回の旅で47都道府県を制覇したと話すと、そんな人いるの?と言わんばかりに、食いつかれる。先ほど以上にありがたがられ、終いには拝み始めた。初めての経験である。


こちらが妻の頼んだ「刺身定食」。これだけしっかり入って980円とは、驚きのコスパである。隣のマダムも思わず一言。

「あぁ、これ『ごほうびランチ』ね」

われわれ「いえ、もっと安いやつです」


一方、秋晩セットのほうはメインの秋魚が運ばれてきた。サンマの塩焼きだった。まさか1匹丸々とは。かのマダムも

「この半分ぐらいかと思ったのに。さっき、餃子を食べてお腹いっぱい。本当はいろいろ頼みたかったけど私思うのよ。晩酌セットって色々なところで出してるけど、ケチってる店はダメって。この店は、丸ごと1匹出して、ちゃんと骨の処理もされている」

いたく感動したようだ。こちらが内臓を箸でつついていると、

「そうそう。この歳になって、内臓の苦みがようやくおいしく感じるようになって」 
「あっ、もうお腹いっぱいだから、半分食べない?大丈夫、病気とか持ってないから」

有無を言わせず、サンマの半分をこちらの皿へ。さぞかし満腹なのかと思いきや、快調に盃を重ねる。「次飲んだら帰るわ」と言いながらも、さらにもう1杯。その後も話し続けそうな感じだったため、申し訳ないと思いながら、ここらで会計することにした。

これだけ本格的な料理を、このお値段で楽しめるなんて、とても羨ましい。しかも駅直結でふらりと立ち寄れる。

居酒屋のいいところは、色々な人と出会えることにある。今回はこれまでの居酒屋歴のなかでも、強烈すぎる方ではあったが。。仕切り直して、再びはしご酒に繰り出した。

【店舗概要】
はかた天乃
〒812-0012
福岡県福岡市博多区博多駅中央街9-1 KITTE博多 B1F
TEL:092-260-6366
営業時間:7:30~23:00(22:20ラストオーダー)