JAL(日本航空)が宇宙旅行事業に挑む。

13日、宇宙開発を進めるスタートアップ企業「ispace」(アイスペース、東京都港区)との資本業務提携を発表した。

ispaceは、月着陸船(ランダー)と月面探査ロボット(ローバー)を独自で開発。民間では日本初の「月周回」「月面着陸」という2つの月探査ミッションを目指している。

(月の軌道を周回しているイメージ)


(月面を探査するローバーのイメージ)

2020年末までをめどに月着陸船を2回打ち上げ、19年末ごろに月周回軌道へ投入。20年末ごろに月面に軟着陸してローバーで月面探査する計画を描く。

総額101.5億円。異例の巨額調達

ispaceはチーム「HAKUTO(ハクト)」を運営し、世界の月面探査レースに日本で唯一参戦。
JALは15年10月にこのハクトへの協賛を表明していた。資本業務提携は、宇宙開発事業を一層強化するというメッセージでもある。

JALが今年4月に発表した2017~20年の中期経営計画には「事業領域を拡げる」ことが盛り込まれた。ispaceと連携し、「宇宙がもつ大きな可能性を信じ、『宇宙旅行』という事業領域にチャレンジする」としている。

ispaceは13日、JALのほか、産業革新機構、日本政策投資銀行、東京放送ホールディングスなど12社(※)を引受先とし、101.5億円もの資金調達に成功したばかり。開発段階に当たる「シリーズA」での投資額としては世界でも異例の規模だ。



(※)出資者には産業革新機構、日本政策投資銀行、東京放送ホールディングス、コニカミノルタ、清水建設、スズキ、電通、リアルテックファンド、KDDI、JAL、凸版印刷、スパークス・グループとそうそうたる企業が名を連ねている(スパークス・グループのみ後日出資)。

同社は日本のみならず、ルクセンブルク、米国も拠点とし、JAXA(宇宙航空研究開発機構)、ルクセンブルク政府とも月資源開発で連携するなど、日本発の宇宙開発企業として世界をリードすることを目指す。

壮大な試みだけに、失敗するリスクも伴う。しかし、東京五輪が開かれる2020年にはミッションが完遂するという計画をみると、そう遠くない未来とも感じる。

JALが目指す宇宙旅行は、ミッション成功のさらに先。今は全く想像できないが、いつか一般人でも宇宙に降り立てる時代がやって来るのだろうか。

【2018/06/02追記】
ANAもまた宇宙旅行を目指し、エイチ・アイ・エス(HIS)と手を組み、宇宙機開発のスタートアップに出資している。
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