ANA(全日本空輸)が来年、ハワイ路線で攻勢に出る。米ハワイアン航空と手を組み、ハワイ路線で優位に立つJAL(日本航空)を追撃する構えだ。

ANAが来年春から成田―ホノルル線に導入する新機材は、世界最大の総2階建て旅客機「エアバスA380型機」。計3機を導入する計画で、25日に機材のデザインや機内仕様を発表した。



新機材の愛称は「FLYING HONU」。直訳すると「空飛ぶウミガメ」で、ハワイで神聖な生き物として愛されるウミガメをモチーフに、それぞれハワイの「空」「海」「夕陽」をイメージしたラッピングデザインとなる。

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(上から空、夕日、海をイメージしたデザイン)

個室型のファーストクラス

ホノルル線の新コンセプトは「ANA HAWAii」。「心地いい(Kokochi ii)」「気持ちいい(Kimochi ii)」「かわいい(Kawa ii)」など、ハワイの「いい(ii)」にかけてさまざまな「イイ」を、驚きに変える。

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客室では、ANAのホノルル路線では初となるファーストクラスを設定

2階席(アッパーデッキ)にファーストクラス8席、ビジネスクラス56席、プレミアムエコノミー73席を、1階席(メインデッキ)にエコノミークラス383席を備えた計520席の超大型機材で、全席にパソコン電源、充電用のUSBポートを完備した。

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ファーストクラス(写真上)は日本初となるドア付きの個室型。32型の大型液晶ワイドスクリーンモニターをはじめ、大型テーブル、左右の読書灯、食事灯を備えた。ジャケットが収納できるクローゼットまで併設している。

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ビジネスクラス(写真上)は、全席が通路に面したフルフラットシート。シートを互い違いに配した従来の「スタッガード配列」ではなく、カップルや家族向けに隣同士で座れるペアシートを用意した。モニターは18型で、USBポートは2個搭載した。

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プレミアムエコノミークラス(写真上)は、38インチのシートピッチ。クラス最大級の15.6型(最前列は11.6型)の大型モニターを併設した。

3〜4席まとめて「ベッド」に


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(エコノミークラスのイメージ)

エコノミークラスは、最新の薄型軽量シートを採用。クラス最大級の13.3型(最前列のみ11.6型)のモニターを設置。日本の航空会社で初めてカウチシート「ANA COUCHii」を導入した。

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(初めて導入するカウチシート)

カウチシートは、レッグレストを上げることで窓側なら3席分、中央席なら4席分をベッドのように使えるシート。エコノミークラスでも横になってゆっくり休みたいという需要に応え、「ANA COUCHii」専用の寝具も用意した。

カウチシートは383席あるエコノミークラスのうち後方60席となり、エコノミークラス運賃に追加料金を上乗せすることで利用できる。

同じく1階席後方には多目的ルームを設けた。シンクやベンチシート、着替え台、おむつ交換台などを備え、着替えや化粧、授乳などさまざまな用途に使える。

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(1階席後方に設けた多目的ルーム)

また、ファーストクラス、ビジネスクラス、プレミアムエコノミークラス、エコノミークラスではそれぞれ、ドリンクやスナックなどの軽食をセルフサービスで受け取れるバーカウンターを設置。

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「朝日」「星空」「虹」などハワイらしい景観をイメージした壁紙や照明でハワイムードを盛り上げる。

「FLYING HONU」限定の機内コンテンツも配信し、ダニエル・K・イノウエ国際空港(旧ホノルル国際空港)にはANAの空港ラウンジも開設する。

ハワイサイトを開設

新機材の投入までまだ1年近くあるが、ANAは早くもハワイ情報サイト「#hawaii24」を開設した。

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ハワイ好きを自認する1000人へのアンケート調査で浮かび上がった、ハワイの人気グルメ、アクテビティー、観光地などの情報を網羅。タマゴ型のAI(人工知能)がチャット形式でハワイのおススメスポットなどを提案する。

5月1日にはそんなタマゴ型のAIから、ハワイ語で「空」を意味する「ラニ」が誕生する。機材のデザインに合わせてハワイ語で海を意味する「カイ」、太陽を意味する「カラ」も登場する予定だ。

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(ラニ)

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(カイ)
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(カラ)

ANAは「驚き、感動、思わずシェアしたくなる、新たなハワイ体験の提供を目指し、様々なサービスを順次発表していく」としている。

ハワイは日本人にとっての楽園。今も昔も根強い人気を誇る花形路線だ。成田―ホノルル線は現在、最大246席のボーイング787-9型機で運航しており、520席となれば、席数が一気に倍増する。JAL陣営との競争がますます激しくなりそうだ。

【2018/06/01追記】
ANAはダニエル・K・イノウエ国際空港への自社ラウンジについて、「FLYING HONU」投入に合わせ来春に開設すると発表した。
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