カリブ海が悲劇に包まれた。

18日午後0時8分ごろ(日本時間19日午前1時8分)、キューバ国営のクバーナ航空(Cubana airlines、Cubana de Aviación)のCU972便(ボーイング737-200型機)が墜落した。

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(墜落したキューバ航空機。AFPより)

現場はハバナのホセ・マルティ国際空港(José Martí International Airport)近郊。目撃者によると、離陸直後に急降下した。ハバナを発ち、670キロ離れたキューバ東部のオルギン(Holguin)に向かう予定だった。

現地メディアによると、墜落の衝撃で機体は粉々に砕け散り、炎に包まれた。多数の犠牲者が出ており「死者は100人以上」に膨らむ可能性がある。



墜落した機体は1979年製で、国際民間航空機関(ICAO)によると、営業運航している737型機では最古の一つ。つまり、製造後40年ほどたっており、メキシコのグローバルエア(Global Air)からのリース機だった。

グローバルエアは1990年設立。アエロリネアス・ダモジ(Aerolíneas Damojh)の社名でも知られ、保有機材は3機のみ。その全てがボーイング737型機という小さな会社である。

救出は3人のみ

墜落機には乗客107人、乗員6人の計113人が乗り合わせていた。乗員は機長を含めて全員がメキシコ国籍。犠牲者のうち2人はアルゼンチンの国民で、残りはほとんどがキューバの国民だった。

残骸のなかから奇跡的に3人の女性が救出され、病院に運ばれたが重傷。残りの乗員乗客は助からない可能性が高い。

【2018/05/20追記】
クバーナ航空が現地時間の19日、乗員乗客の名前を公開した。亡くなったのは乗客104人、乗務員6人の110人。このうち5人が子供だった。乗客のうち外国人は5人で、国籍はアルゼンチン人が2人、西サハラ人が2人、メキシコ人が1人だった。

救出された女性は3人ともキューバ人で、オルギンの19歳マイレン・ディアス・アルマグエル(Mailén Díaz Almaguer)さん、ハバナの23歳グレテル・ランドロヴェル・フォント(Gretell Landrovell Font)さん、オルギンの40歳エミリー・サンチェス・デ・ラ・O(Emiley Sánchez de la O)さんと特定された。

2010年にも墜落事故

キューバでは、これまでもたびたび大事故が発生していた。2010年11月にはキューバ南東部のサンティアーゴ・デ・クーバ(Santiago de Cuba)からハバナのホセ・マルティ国際空港に向かっていた国営アエロ・カリビアン航空(Aero Caribbean)883便が墜落。外国人28人を含む乗員7人、乗客61人の計68人全員が死亡。この事故では当時52歳の日本人女性1人も犠牲になった。

2日間の服喪

まだ事故の全貌は明らかになっていないが、機材の古さは少なからず影響していそうだ。

何の罪もない人々が突然命を奪われるほど理不尽なことはない。キューバでは全国民が19日午前6時から21日午前0時まで2日間の喪に服す。

遠く離れた日本からではあるが、すぐ近くのカリブ海で滞在したこともあり、とても人ごととは思えない。今はただ、静かに黙祷をささげたい。

【2018/05/21追記】
日本の河野太郎外相は現地時間の18日午後、キューバのブルーノ・エドゥアルド・ロドリゲス・パリージャ外相(H. E. Bruno Eduardo Rodriguez Parrilla)に対し「この度、貴国で発生した航空機事故により多くの尊い人命が奪われたとの報に接し、誠に心痛に堪えません。犠牲者及びご遺族の方々への哀悼の意を表するとともに、負傷された方々の一刻も早い回復をお祈りします」とのコメントを発表した。

犠牲者は112人に

【2018/05/25追記】
救出された3人の女性のうち40歳と23歳の2人が息を引き取ったことが分かった。これにより、墜落事故の犠牲者は112人となった。